無駄なものを削ぎ落とした、
“禅”のような究極煮干しラーメン。
<2017年4月9日(日)訪問>
入店時間 15時30分・先客4名。
朝から雨が振っているがどうしても旨い煮干しラーメンが食べたくなり、伊藤へ行くことに。
ただ雨のなか王子神谷店まで行くのはさすがにつらいので、ヒヨってしまい便利な立地の赤羽店に行くことに決定(笑)。
ということで今回は、赤羽の「自家製麺 伊藤」さんをレポートします!
日曜日の赤羽駅東口。
昼すぎに雨が止んでからぼちぼち人通りが出てきたみたい。
お店は赤羽駅東口から徒歩でわずか30秒の駅前にある。かなり味のある(古い) 店構えだ。
アレッ?! となりの建物が更地になってる!
隣がなくなったので伊藤の年季の入った店構えがポツンと目立つように。なんでも左どなりの居酒屋「まるよし」は8月頃まで老朽化による建替工事中らしい。まるよしは昨年放送された「アド街で12位」に選出された“せんべろ”の居酒屋さん。
久々に来たのでこの辺りも少しずつ変わっているようです。
初めてのときは、まず入口が何処なのかが分からない(笑)。
伊藤とパチンコ屋との間の狭い路地を「奥の突き当たり」まで行った左手が入口です。
麺を中盛にするか大盛にするかで迷ったが、前回訪問の際に足りなかったのを思い出して「肉そば大」の食券を購入。
やっぱり量が足りないのはちとツラい。
<麺の量>
小盛・・・1玉(140g)
中盛・・・1.5玉(210g)
大盛・・・2玉(280g)
<メニュー一覧>
【中華そば】
中華そば 小 (ネギのみ)・・・600円
中華そば 中 (ネギのみ)・・・700円
中華そば 大 (ネギのみ)・・・800円
肉そば 小 (焼豚4枚)・・・750円
肉そば 中 (焼豚4枚)・・・850円
肉そば 大 (焼豚4枚)・・・950円
比内鶏そば 小 (ネギのみ)・・・600円
比内鶏そば 中 (ネギのみ)・・・700円
比内鶏そば 大 (ネギのみ)・・・800円
比内鶏肉そば 小 (焼豚4枚)・・・750円
比内鶏肉そば 中 (焼豚4枚)・・・850円
比内鶏肉そば 大 (焼豚4枚)・・・950円
【つけそば】
つけそば・・・700円
つけそば 大・・・800円
給水機が券売機の隣りにあり「お水はセルフ」で。
席の前後がかなり狭く移動が大変なので、食券と一緒にお水も持って行くと便利。
お店の内観。右に見えるのが入口。
カウンターと後ろの壁との間が恐ろしく狭いので、デカい人が座ると通行不能に(笑)。
そんな時は、奥の入口の引き戸の他に、1ヶ所お店の手前側にも出口の引き戸があるので、そこからいったん外に出て、外から入口と出口を往復移動するという裏技がある。
お水を取り忘れて通行不能になったときに試してみてください。
卓上アイテム。左から、
「レンゲ」「お箸」「コショウ」「爪ようじ」「七味唐辛子」。
自家製麺 伊藤 の肉そば大盛り 950円。
見た目は王子神谷と同じでとても美味しそう!! 食べる前から期待が高まる。
チャーシューが4枚も乗っていて食べ応えもありそうです。
だが少し心配なのが、スープからモリモリに盛り上がった麺。スープの量と麺の量のバランスは大丈夫なのだろうか(汗)。
まずはスープから。にごっていてやや灰色を帯びた褐色。
一口飲むと「煮干しの旨味」が押し寄せる!! これぞ伊藤の真骨頂。カエシはあくまでもアッサリで主役の煮干出汁主体で飲ませるタイプ。
とても濃厚なのだが雑味が無く、煮干の旨味と心地いい苦みだけを残したようなメチャ旨スープ。
それにしてもやさしいスープだ。あまりに旨いので、麺がまだまだ残っているのに危うく全部飲み干してしまいそうになる。
自家製の麺は、低加水の中細ストレート。
「ポキポキ」の食感でメチャ旨です!!
茹で加減は固めで、断面は“精密”と言っていいほどに美しくエッジのある四角形。
試しに箸で麺を1本つまんで立ててみたら倒れずに「ピンッ」と起立した!歯切れが「パツッ・プリッ」と心地良く小麦の香りも高い。
言うことなしの超絶(ちょうぜつ)麺だが、一つだけかん水のクセについては敏感な人なら気になるかもしれない。
わたし自身は、絶妙な風合いを生み出す為に表裏一体のことだと思います。
麺を大盛り(280g)にしたが、やはり麺の量が多すぎてスープの量とのバランスが合わない(汗)。
『うーん。けっこう食べにくいなあ。。』
大盛りでは麺の束がもたついてスープに絡ませづらく食べにくい。
『折角の旨い麺が少しもったいなかったかも。』
次回は中盛り(210g) にとどめておいた方が良さそうだ。
チャーシューも旨い! 味付けはわりとしっかりめでジューシー。
ほどよい脂身で甘さもありやわらか〜〜〜!!
小ぶりだが4枚も乗るので十分楽しめる。
プラス150円でこの内容はお得だと思います。
『ご馳走さまでした。』大満足のうちに完食完飲!! 本当に旨かった。
あえて麺とスープ以外の要素を削ぎ落とし「単純化」したラーメン。そして単純化すれば単純化するほどゴマカシが効かないのもラーメンだ。
そういう厳しい世界に敢えて身を置き日々戦う伊藤の姿勢、カッコいいと思います。
ラーメンの美学の一形態を垣間見た気がした。
ミシュラン東京2017では惜しくもビブグルマン掲載を逃した姉妹店の「王子神谷」と「銀座」の伊藤。
しかし、まわりの評価や流行とは関係なく伊藤自身は益々旨くなっているのではないかなあ。
今回、赤羽店で食べてみてあらためてそう思った。
自家製麺 伊藤
住所:東京都北区赤羽1-2-4
営業時間:
[平日] 11:00〜23:00 16時から17時、中休み。
[土] 11:00〜23:00 16時から17時、中休み。
[日・祝] 11:00〜21:00
※スープなくなり次第閉店
定休日:不定休