トイ・ボックス-看板

トイ・ボックス – 高い評価を受けても “進化を続ける” ラーメンの “オモチャ箱”

<2017年9月18日(月祝)訪問>
入店時間 14時・並び客 4名。
 

突然ですが、
皆さんは “権威” についてどういうイメージがありますか?
 
世界的な権威ある賞と言えば “ノーベル賞”
今年(2017年)は、10月2日の医学生理学賞を皮切りに順次6部門の発表を予定し、
日本人の4年連続受賞が期待されている。
 
映画の権威と言えば “アカデミー賞”
音楽の権威と言えば “グラミー賞”
スポーツの権威と言えば “IOC”
相撲の権威と言えば “横審”
など。。。
 
筆者は、権威や賞などを気にしない自由な生き方がカッコいいと思いつつも
やっぱり、かなり気になり影響されてしまいます。
 
アインシュタインの格言に、
“何も考えずに権威を敬うことは、真実に対する最大の敵である”
という言葉があるそうです。
自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の頭で考えることが大切なんですね!
 
ところで、ラーメンの権威と言えばなんでしょう?
 
筆者が真っ先に思い浮かべるのは、
“ミシュラン” と “TRYラーメン大賞” の2つ。
 
今回はその両方の “権威” が認める
ラーメン屋 トイ・ボックス さんにお邪魔して来ました!

 

 

お店の受賞歴

 


ミシュランガイド東京
 
ラーメン店の掲載が始まった2015年から最新刊まで3年連続で
『ビブグルマン』部門に掲載!!


TRYラーメン大賞
 
<2014-2015年版>
〜TRY新人賞部門〜
しょうゆ部門4位、しお部門3位、みそ部門2位、汁なし部門5位

<2015-2016年版>
〜名店部門〜
みそ部門10位、汁なし部門8位

<2016-2017年版>
〜名店部門〜
しょうゆ部門7位、みそ部門8位、汁なし部門7位


 
か、輝かしすぎて目が開けられない。。。

これだけの高評価を受けるお店ですが、
場所は下町にありお店はとっても小さいとのこと!!
 
どんなお店なのでしょうか??
詳しいレポートをどうぞ!!!

 

 

最寄り駅について

 
三ノ輪駅
三ノ輪駅 三ノ輪駅
※クリックで拡大できます。
最寄駅は、東京メトロ日比谷線
三ノ輪駅の「3番出口」

お店は駅から徒歩2分でとても近い!
しかし、
この日の東京は最高気温33℃の真夏日。
暑さがぶり返してきてしまった。大行列じゃない事を願いつつお店へ向かう。

 

 

三ノ輪橋駅
三ノ輪橋商店街 梅沢写真会館
※クリックで拡大できます。
もう一つの最寄駅が、
都電荒川線  三ノ輪橋駅停留場

都電荒川線の始発停留場。
都電の始発駅にふさわしく “レトロ調” で雰囲気があります!  1997年には関東の駅百選にも認定されました。

 
駅に隣接している三ノ輪橋商店街も昭和の香りを留めた趣のある雰囲気。

三ノ輪橋商店街

細い路地の奥にある昼間っからやってる居酒屋が “シブ過ぎ” です(笑)。

 

 

店舗の外観・環境

 
トイ・ボックス-外観
トイ・ボックス-外観 トイ・ボックス-外観 トイ・ボックス-外観
※クリックで拡大できます。
店主の “思い” が伝わるファサード
事前にお店のコンセプトについて目にしていたので、店舗の外観をピンと来ました!  
◎ココがポイント!!
『訪れた人にオモチャ箱のようなドキドキ感を与えたい』
店名の “トイ・ボックス”とはそんな店主の想いから名付けらたそうだ。
 
そして、それを体現する
“楽しげ” なロゴの雰囲気と
“本格感” を漂わせる外壁の雰囲気

 
このバランスがそのまま店主が目指すラーメンの形を現す気がしました。

 

 

トイ・ボックス-外観
トイ・ボックス-外観 トイ・ボックス-外観
※クリックで拡大できます。
のどかな “下町の” 休日感。
 
周囲の印象としては “下町感” がとにかく強い。元気なお年寄りが大勢いらっしゃって、走っている自転車が多いのが特徴。
 
店舗の位置は、国道4号線とJR常磐線が交わる高架付近で分かりやすい場所にある。
 
 
この日は、
祝日14時の到着で4名待ち。
15分並んでカウンターに座れました。

客層は、お一人様・カップル・男友達など様々。年齢層も、お年寄りから若者まで幅広い客層でした。

 

 

並び方について

 
大行列になる事は少ないようで、5名〜10名待ちで収まるようです。
 
▼見取り図を作成しました▼
 赤の数字①を先頭として並びます。
 
トイ・ボックス-店内見取り図
 
1) 店内待ちは出来ない。
お店はこじんまりとして店内に余分なスペースがないためです。
 
2) 出入口の左側に並ぶ。
お店の外の①の位置からお店に沿って “L字型” に並びます。

 

トイ・ボックス-並び方

並び方は店頭に掲載されている。
とても丁寧で分かりやすい図ですね!
店舗看板や公式ホームページと合わせて、トータルプロデュースが上手く機能しているようだ。

 

 

注文の仕方

 
券売機で食券を購入します。
席が空いたら店員さんが案内してくれるので中に入り食券を購入。カウンターに食券を置いて着席します。
 
大盛りは出来ません。
こちらのお店では “麺の大盛り” が不可です。その理由については公表されていないようですが、筆者なりの考察を後ほど!
 

トイ・ボックス-券売機
 
  お店のメニューは主に、
『醤油・塩・味噌』の3つのラーメンから構成されている。
  この3つはいずれも雑誌等の評価が高く、どれを選ぶか迷うところ。
 
“ミシュランガイド東京” によると、
『初めてなら醤油がおすすめ』と記載されているので味玉も付けて、

 
“味玉醤油ラーメン 850円” の食券を購入しました!!
 

メニュー一覧

 
【ラーメン】
 醤油ラーメン・・・750円
 味玉醤油ラーメン・・・850円
 ワンタン醤油ラーメン・・・950円
 チャーシュー醤油ラーメン・・・1,000円
 特製醤油ラーメン・・・1,050円
 
 塩ラーメン・・・800円
 味玉塩ラーメン・・・900円
 ワンタン塩ラーメン・・・1,000円
 チャーシュー塩ラーメン・・・1,050円
 特製塩ラーメン・・・1,100円
 
 味噌ラーメン・・・800円
 味玉味噌ラーメン・・・900円
 ワンタン味噌ラーメン・・・1,000円
 チャーシュー味噌ラーメン・・・1,050円
 特製味噌ラーメン・・・1,100円
 
 冷しラーメン・・・750円
 お子様ラーメン・・・400円
 (小学生以下限定)

【トッピング】
 味付玉子・・・100円
 鶏チャーシュー2枚・・・100円

【ご飯もの】
 ご飯・・・100円
 地鶏そぼろご飯・・・250円

【おつまみ】
 おつまみチャーシュー・・・300円
 おつまみ3点盛・・・400円

【お飲もの】
 アサヒスーパードライ・・・500円
  COEDOビール 伽羅-Kyara-・・・450円
  COEDOビール 瑠璃-Ruri-・・・450円

【お持ち帰り】
  切り落としチャーシュー 200g・・・400円

 

 

席の配置・内装

 
カウンターはL字の8席
 
店内入って右側に券売機。
 
店内は “極めて” コンパクト!
 
▼店内見取り図を作成しました▼
 
トイ・ボックス-店内見取り図

店内はとてもシンプル、そして
店主とアシスタントの方の計2名でのオペレーション。

カウンターは段差なしの平らなタイプで厨房との距離感が極めて近い。
 
店員さんはお2人とも接客が丁寧だが、ご主人がやや強面(こわもて)です(笑)。筆者が入店してから終始厳しい表情で真剣にラーメンを作っていたが、常連さんに話しかけられた時は和やかな表情に。本当は優しい方なんですね。

 

 

卓上調味料・備品

 
トイ・ボックス-卓上調味料

卓上調味料は “ミル挽き胡椒” のみ

卓上には最小限の調味料。
お店の味への “こだわり” と “自信” を感じます!

「レンゲ」と「ピッチャーとグラス」がカウンターに備え付けられています。
写真には写っていませんが「ヘアゴム」もありました!
ティッシュはカウンターの下です。

 

 

ラーメンの実食

 
トイ・ボックス-味玉醤油ラーメン

ラーメン屋 トイ・ボックスさんの
“味玉醤油ラーメン 850円”

店主が作るのを間近で見られるので臨場感がある。1ロット3杯だった。
カエシ、スープ、麺、トッピングが順に器に入り最後の提供直前にトロッと、
“タップリの鶏油” を回しかけて完成!

深く澄んだ褐色の醤油スープの輪郭に “大胆に” 鶏油が浮かぶ。

 

 

トイ・ボックス-味玉醤油ラーメン

丼は “深さ” のある形状

表面積は普通ですが深さがあるタイプの丼を採用しています。スープの温度が比較的下がりにくい丼形状ですね!

 

 

シンプルながら
“インパクト大”のトッピング

特大のチャーシューに、特大のメンマ。
種類をしぼってシンプルにしつつも、1つ1つの具材がとても個性的。
 
見た目にも “ワクワク感” が高まるビジュアルです!

 

 

トイ・ボックス-味玉醤油ラーメ

◎ココがポイント!!
“芳醇な ”鶏だし醤油スープ

スープは、川俣シャモ・会津地鶏・名古屋コーチン・おおいた冠地鶏といった地鶏と、その他様々な具材を長時間煮込んで出汁を取っている。
 
そして、カエシには7種の醤油をブレンドするこだわりよう。
 
飲む前の予想を覆す味わい!
見た目は “澄んだ醤油清湯” だが、

あっさりじゃない!!
その澄んだ見た目からあっさりを 想像して飲むと最初に驚くほどの深いコクを感じます。
 
そして何と言っても出汁と
カエシのバランスが超個性的!!

 
厳選した地鶏から取った出汁は深い風味。
しかし、カエシの醤油もクッキリと香り高く、出汁の引き立て役に留まらない主役級のインパクト! このせめぎ合いのバランスがとにかく面白いです。
 
淡麗じゃない濃厚でもない
“芳醇” という表現がハマる!
 
サッカーでいうなら南米のサッカー。
個々の個人技が突出して素晴らしく、それを一つのチームとしてまとめているのが仕上げにひとかけした“川俣シャモの鶏油”。
 
『鶏だしシッカリ』
『カエシくっきり』
『鶏油トロリン』

 
それらの奏でるハーモニーは、
決して “かしこまらない”
敢えて “落ち着かない”

楽しさ&賑やかさを感じるスープに仕立てられていました。

 

 

トイ・ボックス-味玉醤油ラーメン

麺は平打ち中細ストレート
<龍製麺 / 160g>
 
茹で加減は、固くも柔らかくもない “中程度” で食感がとてもしなやか。
『ちゅるちゅる』といった感じにスープが良く絡んでウマい!!
 
系統としては清湯用麺のトレンドで、ミシュランガイド東京 一ツ星の『蔦』、ビブグルマン掲載の『むぎとオリーブ』に近い麺だと思います。
 
しなやかな中にほどよい弾力があり喉越しも良い。良いことづくめな気もするが、その反面とっても “ピーキー” で “繊細” です。
 
提供時は絶妙な食感だが、それを維持している時間が他の麺と比較して短く、
のんびり食べていると伸びてしまう。提供時が食べ頃なので、談笑もそこそこに素早くすすって食べる事をオススメします!

 

<麺の大盛り不可について>
トイ・ボックスさんは、麺の大盛りが出来ません。その理由については公表されていませんが、筆者は上記の『伸びやすさ』が原因だと考察します。
 
この手の麺は本来『替玉』が出来ればベストだと思いますが、コンパクトな店内で “麺茹機も小さい” トイ・ボックスさんでは、ロットを維持しながらの替玉対応は難しい。結果的に今のかたちに落ち着いたと考えられます。

 

 

トイ・ボックス-味玉醤油ラーメン

チャーシューは “特大” サイズ!!
厚みはないが「オオッ」と声が出そうな驚きの大きさ!
 
さらにデカいだけじゃなくてコレが
“メチャ旨” です!!
 
ほどよい柔らかさでしっかり噛み応えがあり、旨みがジワジワ出てくる!  脂のほんのりとした甘みも感じられてホントに美味しいチャーシューでした。

 

 

トイ・ボックス-味玉醤油ラーメン

そしてメンマも “特大” !!!
大袈裟ではなく20cmくらいはあろうかという超ロングサイズ!!
リフトで撮ると画面に収まりきれません!
 
食感も独特で、適度な “コリコリ感” を感じつつもタテに
解け(ほどけ)やすくなって面白い!
そのタテの繊維にスープがほど良く絡むのもまたGOOD!

 
チャーシューそしてこのメンマも
“驚きとワクワク感” を演出する
店主の意図がハッキリ現れています!!

 

 

トイ・ボックス-味玉醤油ラーメン

しっかり醤油出汁が染み込んだ味玉は
香ばしくてウマい!!
 
味玉は『固めの半熟』です。
茹で加減は黄身の外側が固めで中心が半熟。黄身は滴る(したたる)ほどのトロトロではないが、これには何か理由があるに違いない。
 
トロットロの味玉も確かに旨いけど、、
しかし、気をつけて食べないとトロけた黄身がスープの味を変えてしまうおそれがある。黄身と相性の良いスープなら逆に味変になってお得だが、繊細な清湯スープの場合はそうはいかない。そんな時はレンゲの上で割って食べたりしませんか? (笑)
 
トイ・ボックスさんの味玉はそんな
“計算” があって『固めの半熟』なのでしょう。

 

 

まとめ

 
トイ・ボックスは『進化するオモチャ箱』
 
今回こちらのお店を訪問するにあたって、
事前情報として主に利用させていただいたのが “TRYラーメン大賞2016-2017”。
 
この雑誌の刊行は毎年10月なので約1年前の情報を引っさげて行ったのですが、
トッピングが “総取り替え” の状態だったことに驚いた。
 
小ぶりな豚と鶏の2種類のチャーシューだったのを特大の豚チャーシュー1種に変更。短冊型のメンマが2枚だったのを超ロングのメンマに変更。そして1年前にはスープを一新したという事なので (麺に関しての情報が無いが) 開業当初からは
“フルモデルチェンジ” に近い変更がなされて来たものと考えられる。
 
ブログで公開した情報がどんどん古くなってしまうというブロガー泣かせのお店ではあるが、ラーメン店の心構えとしては実に尊敬に値します。
 
日々研究を重ねてお客に
『ドキドキ感』を届ける為に変化し続けるトイ・ボックスは
言わば『進化するオモチャ箱』

 
 
▶︎店の味を変える事に関して
食の巨匠2人が次のようなコメントを残している。

 
“ラーメンの鬼” 故 佐野実氏
『ラーメンの味は変えていかないとダメ。俺は、常連客にも分からないぐらいに少しずつ常に味を変えている。』ラーメン店の心構えの一つとして発言していた。  
 
イタリア料理「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」の オーナーシェフ 落合務氏
『変わらないとお客が感じるということは、お店の裏の努力で実は変わっている。同じレシピで作り続けると客は必ず味が落ちたと思うもの。努力を続ける、変わり続けるものだけが残っていける。』とテレビの取材で発言している。
 
そんな、
人生訓に成り得る珠玉の言葉を思い出させてくれた、
今回のトイ・ボックスさんの訪問でした。

 
 
 
人の趣向は時代によって変化する。
 
“変わらぬ” 美味しさを届けるには、
 
“変わって” いかなければならない。

 

ラーメン屋 トイ・ボックス

住所:東京都荒川区東日暮里1-1-3

営業時間:
[平日・土曜]
11:00~15:00
18:00~21:00
(材料切れにより早仕舞いの場合があります)
[日曜・祝日]
11:00~15:00

定休日: 月曜日 (祝日の場合は、翌日の火曜日に振替)・第2火曜日